調整ルームでのスマホ不正使用(外部との通信)が
発覚し、10/11に引退を表明した藤田菜七子元騎手。
菜七子元騎手の騎手としての「終わりの始まり」は
’23.5に報道された、若手騎手のスマホ持ち込み
事件である。
この事件では、騎手控室にスマホを持ち込んでネット閲覧
していたということで騎乗停止処分が出ている。
調整ルームへのスマホの持ち込みについては、抜け穴が
あってかなりゆるい感じだったようだが、騎手控室に
スマホを持ち込むのは最初からNGであった。
では何故このようなことがまかり通ってしまっていたのか?
騎手の人たちは、調整ルーム、あるいは控室で自分が乗る
馬の情報やオッズなどを「競馬新聞」で見てシミュレーション
をするそうだ。(先日リンクを貼った馬好王国の紹介にも
その様子が記載されている)
そう、「競馬新聞」・・・”紙媒体”である。
思うに若手世代とそれ以上の中堅、ベテランとの違いって
”紙媒体”に馴染みがあるかないか、ではないか?
”紙媒体”に馴染みがない若手騎手は、ネットによって情報
収集するのが当たり前なんだと思う。
だから、禁止されている騎手控室にまでスマホを持ち込んで
しまったのだと思う。
この時は、ネット通信したのは確認されたが、外部との通信
は確認されず、通話も今村騎手と故角田元騎手の間で行われた
のが確認されたのみだった。
つまり、あくまで馬に関する情報収集をする為にスマホを
持ち込んだのであり、外部との通信を目的としたものでは
なかったと推測できるのだ。
この事件に関する考察記事を下記に貼っておく。
この記事はなかなか鋭い指摘をしていると思う。
さて、この事件で若手騎手6人が騎乗停止処分、しかも
内5人が女性騎手であった。・・・そう、菜七子元騎手
を除いて。
マスコミは「覚悟の質が違う」と菜七子元騎手を持ち上げた。
菜七子元騎手については、この時点で既にデビュー後7年が
経過しているので、流石に競馬新聞という”紙媒体”を使った
情報収集は問題なかったはず。
だから菜七子元騎手については、控室への持ち込みは確認
されていない。(現時点では)
だが、菜七子元騎手は実際には調整ルームにスマホを持ち込み
外部との通信までしてしまっていた。
他の5人の女性騎手が調整ルーム等にスマホを持ち込んでる
のを目撃し、「みんなやっているから」と菜七子元騎手も
スマホを持ち込んでしまったのだと思うが、菜七子元騎手
は他の5人の女性騎手と違い、馬の情報を見るためではなく
「個人的に楽しむ為」にスマホを使用してしまった・・・。
これが菜七子元騎手の一番の「過ち」である。
菜七子元騎手は、他の5人の女性騎手が騎乗停止処分を
受けたのを聞いて、「自分もスマホ持ち込みしてるのが
バレてるのでは?」と怖くなった為なのかどうかは
分からないが、事件後のJRAの聞き取り調査で、菜七子
元騎手は調整ルームへスマホを持ち込み、ネット閲覧を
していた、と自主申告した。
菜七子元騎手は以前にも菊沢一樹騎手が未成年飲酒で
騎乗停止を受けた際、その飲酒の場にいたということで
自主的に2日間騎乗取りやめをしている。
この時JRAはスポーツ紙記者に「藤田のことは書かないで
欲しい」と通達があったよう。既に”菜七子フィーバー”
が沸き起こっている最中なので、事実関係をJRA側から
は発表したくない、ということだと思うが、何か対応が
チグハグ。
菜七子元騎手が聞き取り調査で自己申告すればそれで
話は済むと思ってしまったのは、先の経験が元になって
いるのではないだろうか?
で、実際菜七子元騎手のスマホ使用の自己申告においても
JRAは口頭で厳重注意をしただけでそれを公表しなかった。
限りなくJRAサイド寄りに考えるならば、菜七子元騎手
までスマホ使用していたことを公表してしまうと、他の
女性騎手に対して示しがつかなくなる、菜七子元騎手は
女性騎手にルール遵守を指導する立場であってほしい、
という思いがあったとも考えられるが、でもまぁ恐らく
JRAの「隠蔽体質」が明るみに出てしまったのだと思う。
俗に言う「スマホ6」事件で一旦落ち着いたかに見えた
衝撃の事実が明らかになってしまう・・・。
では今回はここまで。
次回は「衝撃の事実」に関する考察をしていく。